PSAって、ご存知ですか?天皇陛下の前立腺がんなどで最近よく知られるようになった前立腺がんの血液検査のことです。お父さん、調べたことありますか?アメリカでは、あなたのPSAはいくつ?というのが日常会話で普通に聞かれるくらい普及していますが、日本ではまだまだですね。最近やっと50歳以上の男性の定期健診に取り入れるところが増えてきており、名古屋市でも1コインで検査ができるようになりました。
もともと前立腺がんは日本では少なく、75歳以上のお年寄りにたまに見つかる癌でした。それも症状が出にくいので、見つかったときにはすでに骨に転移していることが多く、手術で取れるものはあまりなかったようです。腰痛で長いこと整形外科に通っていたのが、実は前立腺がんだったというようなこともありました。
ところがその前立腺がんが日本で急増しているのです。この半世紀の間に20倍近く増加しました。食事や生活習慣の欧米化が影響しているという指摘もあります。もともと欧米では男性の癌の中で最も多い癌で、死亡数も肺がんと1,2位を争っています。
前立腺がんは進行のとてもゆっくりした癌で、ホルモン剤を中心としたお薬が効きやすいという特徴があります。そして癌がまだ前立腺の中にとどまっているうちに見つかれば、手術や放射線治療で完全に治せます。お薬だけで完全に押さえ込んでしまえることもあります。いずれにしてもPSAがまだそんなに高くないうちに発見することが重要です。PSAの測定は簡単な血液検査です。結果もすぐにわかりますよ。あなたも一度PSAを計ってみたらいかがでしょうか?
PSAの値が、目安として40歳代で2.5ng/ml・50歳代で3.5ng/ml・60歳代で4.5ng/ml・70歳代で6.5ng/ml以上あれば、定期的にPSA検査又は精密検査を受けることが必要です。
当院ではPSA検査の結果を当日にお知らせしておりますので、お気軽にご相談ください。