電話:052-761-1155

愛知県名古屋市千種区末盛通5-3 メディカルビル2F

泌尿器科 女性泌尿器科
本山駅 徒歩1分
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名古屋の泌尿器科|本山腎泌尿器科ゆうクリニック

女性泌尿器科について

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当院はクレジットカードの扱いはありません。

女性泌尿器について

女性患者さんにとって腎泌尿器科は男性の受診する科というイメージがあり受診しづらい診療科に思えます。

しかし排尿に関する異常は女性にとっても重要な問題であり、特に40歳台以降の女性の中には、尿失禁(尿が漏れる)や頻尿(トイレの回数が多い)などの症状で悩んでおられる方がたくさんいらっしゃいます。

女性の骨盤底には、男性と違って尿道、膣、肛門と3つの出口があります。出産や加齢で骨盤底の結合組織や筋肉が緩むと咳、運動で漏れる「腹圧性尿失禁」、膣壁と一緒に膀胱や子宮が下がる「骨盤臓器脱」が起きてきます。

また、トイレまで我慢がきかない「切迫性尿失禁」「過活動膀胱」の悩みは男女とも年齢とともに増加します。
当院では、女性患者さんの悩みを取り除く排尿に関する様々な疾患の治療を行っています。
なお、女性専用の待合室もご用意しておりますので、安心してご来院ください。
まずは自分の症状を知りましょう。

切迫性尿失禁(過活動膀胱)

トイレに行きたいと思ったら、我慢できずに漏れてしまう。
冷たい水で手を洗ったり、寒い所に出ると尿が漏れそうになったり、実際に漏れてしまう。膀胱が小さくなり、勝手に収縮することで漏れるものです。

腹圧性尿失禁

咳やくしゃみをした時に尿が漏れてしまう。テニス、縄跳び、犬の散歩、ジョギングなどで尿が漏れてしまう。
骨盤底の緩みで膀胱の出口、尿道の後ろの支えが弱くなり、腹圧がかかった時尿道が膣のほうへ下がることで尿道が開いて漏れるものです。

骨盤臓器脱

膀胱瘤、子宮脱など膣壁と一緒に骨盤内の臓器が下がってくる病気です。かけ湯をする時、指がピンポン玉のようなものに触れてびっくりしたのが始まりという方が多いようです。
長時間歩いた時、排便時に下がる段階、さらにひどくなると1日中股の間に何かをはさんだようで外出もままならなくなることもあります。

骨盤臓器脱の中でも、膀胱瘤が日本人では目立ちますが、ふたをしたようになって排尿困難が起こるほか、過活動膀胱や腹圧性尿失禁が絡むことがしばしばあります。

骨盤臓器脱について詳細情報を下記に追加しました。

治療方法

切迫性尿失禁(過活動膀胱)
膀胱の勝手な収縮を抑えたり、膀胱を弛緩させ容量を大きくする薬が効果的です。
副作用としては口が渇いたり便秘がみられたりする場合があります。また、効きすぎると尿が出にくくなってしまうことがあります。薬は医師の処方が必要です。
また2020年4月より難治性の過活動膀胱に対し「ボトックス膀胱壁内注入療法」が保険適応になりました。お気軽にご相談下さい。
腹圧性尿失禁
尿道を締める薬を使用することもありますが根本的な治療ではありません。
骨盤底筋トレーニングの補助的な治療法と考えた方が良いでしょう。薬剤使用は医師の診断と処方が必要です。そのほか干渉低周波治療が負担も軽く効果が期待されます。手術療法は様々なものがありますが、ここ10年TVT・TOT・等などの負担の軽いメッシュ手術が行われ効果をあげています。
骨盤臓器脱
軽いものでは腹圧性尿失禁と同じように骨盤底への負担を避け、骨盤底筋トレーニングをすることが悪化防止になります。
重いものでは、リング・ペッサリーといって輪のようなものを膣内に入れて、下がってこないよう押さえ込む方法がよく行われてきましたが、いろいろ問題もあってうまくいかない場合もあります。最近徐々に行われるようになった骨盤臓器脱メッシュ手術は、基本的には子宮を取らずに骨盤底の緩みのある部位にメッシュを植え込み、コラーゲン増生を促すものです。高齢な方にも比較的負担が少なく選択肢のひとつと思われます。

ボトックス膀胱壁内注入療法について

異常な収縮を生じている膀胱の筋肉に、膀胱鏡を使って直接薬を注射します。

 か かつどうぼうこう  しんけい いんせいぼうこう過活動膀胱、神経因性膀胱は、ぼうこう膀胱の筋肉が異常な収縮を生じることで起こります。
ボツリヌス療法は、ぼうこう膀胱の筋肉をゆるめ、異常な収縮をおさえる作用があります。治療にはぼうこうきょう膀胱鏡を使用し、異常な収縮が生じているぼうこう膀胱の筋肉に、20~30ヵ所、直接薬を注射します。

注射は10~20分
ほどで終了
注射は10~20分ほどで終了します。外来でも治療が可能です。
注射による痛みを緩和するために局所ま すい麻酔を使用できます。

内服薬で効果の不十分な難治性の方や、お薬がのめない方が適応になります。
効果は通常、過活動膀胱で4~8ヶ月、神経因性膀胱で8~11ヶ月持続します。

干渉低周波治療(ウロマスター)

下腹部とお尻に装着した計4枚の電極から、周波数の近い2種類の電流を流すと、交差した骨盤内で干渉低周波が発生し、膀胱周辺の排尿筋、骨盤底筋や排尿に関する神経を刺激し頻尿・尿失禁の治療を行います。
治療は1回20分。痛みもなく洋服も着たまま、本を読みながらでも受けられます。
当院では開院当初よりウロマスターにより多くの患者さんの治療を行い成果を上げています。なおウロマスターは保険診療が認められています。

Q&A

40歳の女性です。お産をしてから、走ったりくしゃみをしたりすると尿が漏れるようになりました。何かの病気でしょうか?改善策などあれば教えてください。

腹圧性尿失禁です。尿の漏れのことを尿失禁といいますが、大きく分けて、咳・くしゃみなど不意にお腹に力が加わった時にもれる腹圧性尿失禁とおしっこを我慢するのが難しく、トイレに行くのが間に合わないで漏れてしまう切迫性尿失禁があります。

ご質問の方のような腹圧性尿失禁は骨盤の筋肉の緩みが原因で比較的若い方から広い年代にみられます。治療は運動などで骨盤の筋肉をきたえる事が基本ですが、お薬や干渉低周波治療なども効果的です。症状がひどい場合は手術になります。

切迫性尿失禁は、どちらかというと高齢の方に多く見られます。トイレにいく回数が多くなる頻尿の症状から、ひどくなると間に合わないで漏れてしまうようになります。

このタイプの失禁にはいろいろなお薬があり比較的よく効きます。ただ頻度は多くありませんが、このような症状の陰に膀胱がんが隠れていることもあるので注意が必要です。

骨盤臓器脱に関する詳細情報

骨盤臓器脱=性器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤・腟断端脱)
Pelvic Organ Prolapse = POP

骨盤内にある臓器は、骨盤底と呼ばれる筋膜やじん帯などによって支えられています。これらが緩むことで腟[ちつ]から体の外に臓器が出てくるのが「骨盤臓器脱」です。中高年の女性に非常に多く、出産経験のある方なら、誰にでも起こる可能性があります。
骨盤臓器脱の初期には、入浴中などに股の間にピンポン球のようなものが触れるようになります。進行すると、夕方から夜にかけて、歩いているときに股の辺りに何かが下がっている違和感があります。

【 正常な女性骨盤臓器位置 】

骨盤臓器脱には、子宮を支えるじん帯が緩むことでおこる子宮脱。子宮筋腫などで、子宮を切除した場合に腟壁が出てくる腟断端脱。腟の前側にある筋膜が緩むことで起こる膀胱瘤[りゅう]。そして、腟の後ろ側にある筋膜が緩むことで起こる直腸瘤など、様々な種類があり、これらは、合併して起こることも多くあります。

子宮脱 膀胱瘤
腟断端脱 直腸瘤

治療は、原則、手術になりますが、初期の方や持病があって手術を受けられない方には、生活の見直しや骨盤底筋体操、装具療法などが有効です。

骨盤臓器脱の手術
子宮摘出+腟壁形成術など、従来から行われてきた手術法は、腟を通して子宮を摘出し、膀胱と腟、または、直腸と腟を支える筋膜・じん帯を補強する手術です。一般的に20~30%の確率で再発すると言われています。
経腟メッシュ手術【TVM 手術】は、腟壁と膀胱の間にメッシュを挿入して臓器を支えます。子宮を摘出しない利点がありますが、腟が固くなるので性交渉のある方や妊娠を希望される方にはお勧めできません。また、手術後の痛みや腟壁からメッシュが露出するなどの合併症があり、現在は、治療効果が高いと考えられるぼうこう瘤などが対象になっています。
腹腔鏡下仙骨腟固定術【LSC手術】は、おなかに数か所の孔[あな]を開け、腹腔鏡や手術器具を入れて、子宮の上半分を切除します。残った子宮と膣壁の前後にメッシュを縫い付けて引き上げ、骨盤の一部である仙骨に固定します。
体への負担が少なく、傷が目立ちにくい上に、TVM手術より効果が確実な手術で、H26年4月から健康保険で受けられるようになりました。しかし、最新の手術ということもあり、実施している医療機関はまだ限られています。当院ではLSC手術・TVM手術を多く手がけて成果を上げている名鉄病院ウロギネセンター長 成島雅博先生など、関連施設にご紹介しています。経過は極めて良好で、再発率も極めて低率です。入院期間は7日間程度です。

間質性膀胱炎

開業医が診る間質性膀胱炎 要旨
2025.10.4 泌尿器科エキスパートセミナー

間質性膀胱炎:
我々の世代では、
よく分からないけど、膀胱を痛がっている人達
水圧拡張すると五月雨状の出血や点状出血が起こる・・治る
ハンナ病変って何・・?
という感じでしたが、・・・・・・昔のことは忘れましょう

全く異なる病気の集団を、同じ病気として一緒にして、診療、臨床試験をやってきたので、ポジティブな結果は出ないのが当たり前でした。
尿をためると不快で早く出したい人・・・・CSしましょう。

概要・定義

間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(IC/BPS)は、「膀胱に関連する慢性の骨盤部の疼痛、圧迫感または不快感があり、尿意亢進や頻尿などの下部尿路症状を伴い、混同しうる疾患がない状態」と定義される症候群です。

病型分類(膀胱鏡検査でのハンナ病変の有無による)

◆間質性膀胱炎(ハンナ型、HIC)
- 特徴: 膀胱粘膜に特徴的な発赤病変(ハンナ病変)を認める
- 病態: 慢性免疫性炎症疾患・自己免疫疾患
- ハンナ病変: 境界が比較的明瞭で平坦な発赤病変、NBIで褐色病変。識別がより鮮明

◆膀胱痛症候群(BPS)
- 特徴: ハンナ病変を認めないもの
- 病態: 非炎症性疾患、神経内分泌的疾患・機能性身体症候群
- 多様性: 多彩な疾患の集合体でありPhenotypingが不可欠

疫学・臨床特徴

- 2015年調査:本邦で約4,500人(人口比0.004%、HICは約2,000人)稀少疾患と考えられていたが、最新調査:20代以上国民の約2.5%(約300万人)が週1回程度の膀胱痛を自覚。案外、ありふれた疾患の可能性。
- 女性優位: 全体の約70~80%が女性

合併症の特徴

- HIC: 関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患
- BPS: 過敏性腸症候群、抑うつ、偏頭痛、線維筋痛症など

症状の特徴

- 共通症状: 膀胱・下腹部痛、尿道痛、外陰部痛、昼間・夜間頻尿、尿意切迫、膀胱不快感
- HIC: 針を刺すような鋭敏な痛み、1回排尿量100mL以下の頻尿
- BPS: 鈍痛や不快感・違和感、膀胱容量は比較的保たれる

病態生理学的基盤
HIC(間質性膀胱炎ハンナ型)

- 膀胱上皮の剥離と粘膜下の炎症が顕著・・ハンナ病変以外の膀胱全体にも炎症がある。
- 炎症・免疫反応関連分子の遺伝子発現が亢進
- B細胞異常と浸潤B細胞のクローナル増殖
秋山先生らの研究で、B細胞クローン拡大にAPRIL(a proliferation-inducing ligand)とBAFF(B-cell activating factor)という分子が関与していることが明らかに。
これらは、B細胞の成熟、生存、増殖、分化に関わっており、既に全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患において治療標的となっている。この発見は、ハンナ型間質性膀胱炎の免疫病態の核心を突くものであり、新規治療法開発への道筋を示している。
日本人患者144人を対象としたGWASにより、MHC領域内の遺伝子多型rs1794275が同定された。
特に注目すべきは、HLA-DQB1遺伝子の71、74、75番目のアミノ酸配列の変化である。これらのアミノ酸は抗原提示細胞がリンパ球に抗原を提示する際に機能するMHCクラスⅡ分子において、抗原ペプチドが結合する結合溝に位置している。この発見は、抗原提示機能の異常が病態形成に関与していることを示唆している。

BPS(膀胱痛症候群)

- 上皮剥離や粘膜の炎症所見はほとんどなし
- 特徴的な遺伝子発現プロファイルを示さない

遺伝学的背景

- HICの疾患感受性遺伝子領域がMHC領域内に存在
- HLA遺伝子領域(HLA-DQB1、HLA-DPB1)の遺伝子多型が関与

診断プロセス
基本方針

除外診断による背理的診断が基本

必要な検査

1. 尿検査: HICでは顕微鏡的血尿や軽度膿尿を認めることがある
2. 排尿記録: 排尿パターンの評価
3. 膀胱鏡検査: 必須検査、ハンナ病変の検出と悪性腫瘍の除外
4. 病理組織学的診断
- HIC:尿路上皮の剝離と粘膜下のリンパ球形質細胞浸潤
- BPS:炎症所見を呈さない

重要な除外疾患

膀胱癌(特に上皮内癌)、前立腺癌などの悪性腫瘍が最も重要

GE Wennevikらのシステマティックレビューでは、拡張後の点状出血や、五月雨状出血の存在はIC/BPSの診断や症状重症度と一貫した相関を示さず、健常または他の泌尿器疾患患者にも観察されたため、診断マーカーとしてのエビデンスは確立されないと結論付けられた。

治療戦略
基本方針

病型分類を明確にし、個々の病型に対して別個の治療戦略を立てることが重要

◆HIC治療戦略
免疫性炎症が本態であるため、免疫調節療法を中心とした治療

◆BPS治療戦略
神経生理学的変調状態に対して神経調節療法(neuromodulation)を中心とした治療

薬物療法

◆1. 三環系抗うつ薬(Amitriptyline)
- BPSに対する第一選択薬
- 神経調節療法として作用

◆2. ステロイド
- HICに適応
- 低用量経口ステロイド治療の効果が報告されている

膀胱内注入療法

◆ジメチルスルホキシド(DMSO)
- 2021年にわが国唯一のHIC治療薬として承認
- 治療プロトコル
- 2週間ごとに計6回
- 1~4%キシロカイン液注入後、DMSOを膀胱内注入
- 奏功率70%、重大な副作用なし、奏功期間6ヶ月
- HICでは経尿道的手術とともに第一選択

外科的治療

◆ハンナ型間質性膀胱炎手術(経尿道)
- 2022年に新規保険収載
- ハンナ病変部の切除/焼灼術と膀胱水圧拡張術を同時施行
- HICで最も症状改善が期待できる治療法
- 注意点:根治的ではなく複数回手術が必要、膀胱容量減少のリスクあり

多職種連携と将来展望
多職種連携

- BPS: 麻酔科・ペインクリニック、心療内科との連携
- 骨盤底筋緊張関連:ウロギネコロジー専門医、理学療法士との連携

膀胱水圧拡張術は、膀胱中心型のBPSの一部で効果がある可能性。

将来展望

- ゲノム解析技術と臨床病理学的解析の統合
- HLAバリアントの機能解析による病態解明
- 新規診断方法、疾患バイオマーカー、新規治療の開発加速

2025 ESSIC ミラノ国際会議で新しいガイドラインが策定されると予想される。

開業医向けTake Home Message

1. IC/BPSを疑ったら膀胱鏡検査を行い、ハンナ病変を見逃さない
2. 間質性膀胱炎に対してはまずDMSO膀注療法を実施
3. 診断に迷う場合や症状が非常に強い場合は、間質性膀胱炎手術と病理診断を依頼
4. BPSに対してはペインクリニック・心療内科と連携し、集学的治療を考慮

結論

間質性膀胱炎・膀胱痛症候群は症状症候群であり、ハンナ型間質性膀胱炎と膀胱痛症候群は全く異なる疾患です。その正確な峻別は治療の成否を大きく左右するため、適切な病型分類に基づく治療戦略により症状の改善が期待できます。

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